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ニューノーマル時代で資産運用も多様化へ、その考え方の原点とは ファンドマネージャー 松本剛士

アクティブに挑戦し続ける当社の社員を紹介するマガジン「Be Active.」。
第五回は、国内外の債券運用を経験し、日系企業海外債券オープン(愛称 日本びより)の運用にも携わる松本FMをご紹介します。


「資産運用を仕事にしたい!」きっかけは父親

自分の会社を持ちながら株式投資をしていた父親の背中をみて、子供ながらに「すごいな」と憧れていました。難しい用語を知っていたり、「この会社は成長する」「次はこういった物が売れる」という父親の言葉が現実のものとなったり。そんな父親は偉大に見えましたし、自然と興味が膨らみました。

なので、大学進学時には既に“資産運用の仕事をすること”が目標になっていました。父親にそのことを話すと「やりたいことをやればいい。ただし、自分で決めた大学に受からなければ、お金は出さない。」と言われプレッシャーはありましたが、無事に金融を学べる大学へ進学できました。

25年程前の当時では非常に珍しかったのですが、1人1台ノートPCを支給するなど情報リテラシーに力を入れる学校でした。金融工学やプログラミングの勉強を重ね、仕事に必要なスキルの基礎は大学時代に形成されたと言えるくらい打ち込みましたね。ゼミでは理論を学ぶだけでなく、手を動かし実践し、結果を反映し・・・。試行錯誤の中でいつしか「ファンドマネージャーになりたい!」と強く思うようになりました。


「どうしてもファンドマネージャーになりたい!」逆算からの決断

就職活動でも運用会社だけを受けました。金融工学やプログラミングを学んだ私のキャリアは「債券向きだ」と言われることが多かったです。「なるほど、そういった選択肢もあるのか~」と、株式に行くものとばかり思っていた私は、債券に興味を持つようになりました。

新卒入社した会社ではクレジットアナリストとして債券の仕事に従事しました。目指していた世界で経験を積みスキルを磨き、わりと充実した毎日を送っていましたが、私はどうしても「30歳までにファンドマネージャーになりたい!」という思いを捨てられませんでした。キャリアを逆算した時に30歳が区切りだと考えていたからです。

そして、意を決し、上司に「ファンドマネージャーになりたい」と直談判しましたが、返ってきた言葉は「5年待て」でした。当時26歳の私は「限りある人生、時間を有効的に使おう!」と気持ちを固め、その後、三井住友アセットマネジメントに転職し、晴れてファンドマネージャーとしての第一歩を踏み出すことになりました。


ゴルフとファンドマネージャーの共通点は“マネジメントスキル”

実は父親から影響を受けたことは、“ファンドマネージャーへの道“以外にもう一つあります。父親は昔からゴルフが好きで、中学生だった私をよくゴルフへ連れて行ってくれました。忙しい父親は普段はあまり家にはおらず、週末の夕方にゴルフへ連れて行ってもらう時間は父親と過ごす大切なひと時でした。

私は自分の興味がある分野に対してものすごく集中するタイプなのですが、ゴルフは集中力がものを言うスポーツ、どんどんハマっていきました。大学ではもちろんゴルフ部に所属し、パットの練習になると聞いてビリヤードも始めました。そのビリヤードにもハマってしまい、ついには国体選手にも選ばれました。補欠で本戦には出られませんでしたが、一時は会社を辞めようか悩みましたね(笑)。

ゴルフは、天候やグリーンのコンディションを考えてコースの攻略法を判断したり、自分の能力を把握した上でその時のベストなショットを考えたり、ゲームの流れを捉え心理状態をコントロールしたり。“マネジメントスキル”が必要だということは、ファンドマネージャーも(ついでにビリヤードも)同じだと思っています。綿密に戦略を立ててプレーすることに楽しさを感じるのでしょうね。


これからの日本は多様化が加速する

大きな転換が求められていますね。日本はこれからも豊かな国であり続けられるのか?賃金の引上げ、出生率の増加、移民の受け入れなど、思考の転換や視点を変えた施策が必要で、国としてだけではなく個人レベルで考えていかなければならないと思います。私が長年携わっている「資産運用」も、日本人が思考の転換を図る必要がある事柄の1つだと思います。

今、世界に後れを取っている大きな要因の1つは国民の金融リテラシー不足です。例えばアメリカ人は2000年からの20年間で資産運用・投資で金融資産を3倍以上に増やしていますが、この間日本人は1.4倍です。
お金に関する事柄を学ぶ機会が少なく、オープンにしない国民性もあると言われますが、2024年には新NISAも始まり個人で対応できることの幅はより広がり、どんどんオープンになっていくと思います。自分自身を豊かにしていくことが、日本を豊かにしていくことに繋がるのではないでしょうか。

また、投資と聞くと「株式」が真っ先に浮かぶものですが、じゃあ単純に株式だけに投資していればよいかというと、そうではないと私は思います。今世界はニューノーマルの時代で、もはやいつ何が起こるかわかりません。ロシアのウクライナ侵攻、米中対立、インフレ、皆様も実感していると思います。一つの資産に偏った投資は今まで以上にリスクが高まってきています。“資産の多様化“を考える今、私が担当している「債券」も一つの選択肢としてこれまで以上に重要になっていると実感しています。


家族と過ごす休日は明日への活力

週末のオフの時間は、家族と多くの時間を過ごすようにしています。一週間分の買い物をまとめて済ませ、子供と一緒に料理を作ったり、ハマっている焼酎ハイボールを妻と楽しんだり。私が大阪出身という事もあり、子供にはたこ焼きやお好み焼きを良くリクエストされます。週末にホームパーティー気分で食事をすると、楽しそうな家族の姿を見られ、それがまた活力になります。たこ焼きをひっくり返す作業はいつも子供に取られてしまうので、私は生地作り担当です。甘めの生地にコーンを入れるとおやつみたいに美味しくておすすめです。

焼酎ハイボールは割ものに凝っていて、シークワーサーやすだちがさっぱりしていて美味しいです。実家のある和歌山から届くはっさくをジューサーで絞り、濃い新鮮な果汁で作るハイボールは格別です。炭酸水が作れるマシンも経済的でいいですね。こんな話をしていたら飲みたくなってきてしまいました(笑)。いつか子供と一緒に美味しくお酒を飲めるといいですね。


子供のゴルフで資産運用の大切さを実感

私自身、資産運用の重要性を再認識している最中です。というのも、子供がゴルフに熱中しているので、スクールに通わせたり、ショートコースで一緒にプレーしたりと、できる事は全力でサポートしています。ただ、ジュニアゴルフの資金負担は思ったより大きいですね。今後の事を考えると、ゴルフを続けられる学校へ行かせてあげたいと思いますし、「大会に出たい」となったらそれだけ費用はかかります。最近はついに室内に練習スペースを作ってしまいました。

子供自身も、課題と感じたことをスクールで聞いて教わったりして、次のラウンドの時にはそれが出来るようになっていたり。上手く出来たときの子供のドヤ顔を見ると幸せな気持ちになりますね。
子供もお金の管理の仕方、お金の増やし方にも興味を持ってくれているみたいで、“お小遣いを貰う方法”も自分なりに考えて提案してきます。節約意識も高く、電気をつけっぱなしにしていると良く注意されます。

どこまで続くかは子供次第ですが、今は子供のやる気とモチベーションを高めることが私の使命です。
私自身もやりたいことがまだまだたくさんあるので、今は仕事が気分転換になっています。もっともっと、資産運用の可能性を広めていきたいですね。

Be Active.


プロフィール
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
グローバル債券グループ シニアファンドマネージャー
松本 剛士(まつもと つよし)
 
2002年4月にUFJパートナーズ投信(現三菱UFJ国際投信)に入社。債券発行体の信用分析を行うクレジットアナリスト業務に従事。2006年11月に三井住友アセットマネジメント(現三井住友DSアセットマネジメント)に入社。国内債券運用のファンドマネージャーとクレジットアナリストを兼務し、2013年から外国債券運用のファンドマネージャーとクレジットアナリスト業務にも従事した。現在はグローバルクレジットの運用に携わり、日系企業海外債券オープン(愛称 日本びより)などのファンドマネージャーも務める。

(2023年3月時点)

★日系企業海外債券オープン(愛称 日本びより)

日系企業海外債券オープン(為替ヘッジあり) | ファンド概要 | ファンド | 三井住友DSアセットメントマネジメント (smd-am.co.jp)
 
日系企業海外債券オープン(為替ヘッジなし) | ファンド概要 | ファンド | 三井住友DSアセットメントマネジメント (smd-am.co.jp)


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