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「積立投資」と「一括投資」、リーマンショック1年前からの運用経過を比較してみた

株価上昇局面で投資を始める方にこそ知ってほしい、高値掴みで損をしないための「積立投資」についてお話します。

今年2月15日に30年半ぶりに日経平均が3万円台に回復し、その後も高値が続いています。昨年3月、コロナショックで日経平均株価が急落し、3月18日には1万6,358円の下値をつけたのが、まるで嘘のようです。

このような株価の上昇局面では「投資で利益が出た」という話を耳にし、自分も乗り遅れまいと投資を始める方も多いようです。購入した株式や投資信託が大きく値上がりし、短期間で資産を2倍、3倍に増やせるのではないかと感じる瞬間もあるでしょう。

しかし、上昇局面に投資を始める方にこそ“高値掴み”をしてしまうリスクを知っていただきたいと思います。投資で大きな損失を出しやすいのは“高値掴み”をしてしまった場合が多いからです。

この“高値掴み”を避けるのに有効な投資方法が「積立投資」です。
以下のグラフは、2008年9月のリーマンショック1年前から一括投資と積立投資を行っていた場合の比較です。

① リーマンショックが起きる1年前に320万円を一括投資した場合

グラフ1_2

一括で資金を投入したことで、リーマンショックによる株価下落の影響を大きく受けてしまいました。結果的に“高値掴み”してしまったことで、その後の下落によって一時は資産を約半分まで減らすことになってしまいました。運用を継続したことで、その後株式市場の上昇に伴い資産を大きく成長させることができましたが、長い間(国内株式の場合は約6年間、海外株式の場合は約7年間)、評価損失の状態が続いてしまう。これって気持ち的にもつらいですよね。

② リーマンショックが起きる1年前から毎月2万円の積立投資

グラフ2_1

積立投資では投資開始時にまとまった資金を投入していないため、直後の2008年9月のリーマンショックの株価下落では大きな損失を回避することができました。
さらに株価下落時に安値で多くの量(株の場合は株数、投資信託の場合は口数)を購入することができたため、一括投資よりもその後の値上がり時に大きく資産を増やすことができています。先週末(2月26日)には、久しぶりに大幅な下落がありました。積立投資では、こういう時こそ多くの量を買うことができるチャンスと捉えることができます。

せっかく投資を始めたのに、大幅な下落により損失を被ってしまったことで、投資に対してマイナスなイメージを持ってしまうのは残念なことです。
株価がこれからも右肩上がりで上昇していく場合は一括投資の方が有利ですが、過去にもリーマンショック、チャイナショック、コロナショック等の大きな下落が多々あったことを忘れてはいけません。
一括投資だけではなく、積立投資も併用することで安定的な資産の成長を目指していただければと思います。

積立投資を始める前に確認したい「積立投資の極意」はこちら


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