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【イベント開催レポート】 「日本株アクティブファンド ファンミーティング」(前編)

2023年10⽉27⽇(金)に当社24階カフェテリアにて「日本株アクティブファンド ファンミーティング」を開催しました。ファンミーティングと銘打ち、当社アクティブファンドを運用するファンドマネージャーが登壇するセミナーは初めての開催となります。
今後の日本株式市場やアクティブファンドの展開に注⽬する多くの投資家が集まり、盛り上がりをみせた講演内容についてご紹介いたします。前編・後編併せてご覧ください!
 
後編はこちら:https://note.smd-am.co.jp/n/n2867566a8804

| 講演者紹介

ファンドマネージャー 部奈 和洋 

日本企業の変化を後押しして、ファンドのパフォーマンス向上を目指します
日本企業は今、ROE(自己資本利益率)を上げるために本気で変化しようと大きく舵を切っています。 当ファンドを通じて、変化に一歩踏み出す日本企業の背中を押すとともに、投資家の皆さまへの資産形成の一助になれば幸いです。

運用ファンド:三井住友DS日本バリュー株ファンド(愛称:黒潮) ファンド特設ページ

ファンドマネージャー 古賀 直樹

企業価値の向上や市場評価の見直しが見込める "いい企業" に厳選して投資します
日本企業を1社1社つぶさに見ていると投資対象として魅力的な企業がたくさんあり、ぜひ日本株への投資も選択肢の1つに加えてほしいと強く思っています。

運用ファンド:アクティブ元年・日本株ファンド ファンド特設ページ

※以下、三井住友DS日本バリュー株ファンド(愛称:黒潮)を「黒潮」、アクティブ元年・日本株ファンドを「アクティブ元年」、ファンドマネージャーを「FM」と表記します。

同じ日本株アクティブファンドでもポートフォリオが全く異なる「黒潮」と「アクティブ元年」

司会:まずは、運用するファンドの実績と概要を教えてください。
 
部奈FM(黒潮):ファンド運用に携わって10年以上経ちますが、一貫してバリュー株運用一筋です。バリュー株投資はただ割安株を買うだけではなく、企業の変化に着目し、「変化が期待される割安株」に投資を行っています。黒潮は1999年から続いている長いファンドになりますが、新しいAIを使った分析手法も取り入れ、TOPIXを上回る実績となっております。

古賀FM(アクティブ元年):私自身はずっと国内株式に関わる仕事に従事しています。2003年からファンドマネージャーとなり、運用歴は20年ほどです。アクティブ元年は、徹底的なリサーチでいい企業を見極めて投資をする、まさにアクティブファンドといった運用を行っています。2019年2月に直販専用ファンドとして立ち上げてから約4年8か月になりますが、着実に投資成果を積み上げてきました。

司会:9月末時点でどちらのファンドも指数を上回る成果となっていますね!
続いて、それぞれファンドの組入銘柄の特徴についてはいかがでしょうか?
 
部奈FM(黒潮):黒潮のポートフォリオの特性値を見ると、PER(株価収益率)という割安の指標が、参考指数のTOPIXよりも安い水準にあります。ただし、マーケットの中で一番割安な銘柄を買えばいいのかというと決してそうではなく、「割安な中でも変化している銘柄」に投資を行うことを重視しています。業種別の構成に関しては、相対的に割安な自動車産業などの比率が高くなっています。
 
組入上位10銘柄は皆さんが知っている企業も多いので、「面白くないポートフォリオだね」と言われることもありますが、決してそうではありません。ポートフォリオの中には中小型株も保有しておりますが、組み入れ比率の高い大企業の中でも変化をしている会社はちゃんとあり、変化をすれば株価や市場価値の上昇につながることを皆さんにお伝えしたいと思っています。

当ファンドで代表的な銘柄の1つは、「NTTデータ」です。10年以上前から長期保有しています。
ちょうど10年ほど前、当時の社長がEPS(一株あたり純利益)コミットメントを大企業の中では初めて公表しました。それまでのNTTというのは成長がないと認識されていたのですが、継続的な自社株買い等の株主還元策に加え、IOWN (Innovative Optical and Wireless Network)の進展に伴う利益成長によりROEの向上が続くと期待しています。ROE(株式資本利益率)も7%程度→15%程度に上がり、株価も50円→200円近くまで伸びて約4倍になっています。
こういった会社をちゃんと見極めて投資すればパフォーマンスは出せることをお伝えしたいです。
 
 
古賀FM(アクティブ元年):アクティブ元年の特徴はポートフォリオによく表れていると思います。今から未来への変化を見極めて企業に投資を行っているので、どの市場に上場しているか・会社の規模感は全く関係ありませんが、結果的に中小型株が比較的多いポートフォリオになっています。株式投資は「企業に投資するもの」と考えているので、指数や市場動向にとらわれず、株価上昇の期待される銘柄を見極めた投資を行っています。
今は世の中が大きく変化しているタイミングで多くの企業が変化しそうだと見ているため、組み入れ銘柄数も増加傾向になっています。先ほどの黒潮と比べると一目瞭然ですが、上位10銘柄は皆さまにとって普段なじみのない企業が多いかと思います。

そして、当ファンドの上位組入銘柄の1つが、「アマノ」です。勤怠管理システムやタイムレコーダーなどの就業時間管理システムの国内最大手企業です。働き方改革が進む中、特に2024年問題と言われる病院・物流・建設などの現場の時間外労働の上限規制に関する猶予期間が終了するため、同社が手掛ける就業時間管理システムの需要がさらに高まると感じていました。そうした中、同社相模原事業所を工場見学する機会をいただき、モノづくりに対する真摯な姿勢を確認し、加えて人流の回復が見えてきたことから、今後の需要増が期待できると判断して組入を開始しました。各事業とも今の時流をとらえて伸びていますし、いい投資タイミングだったと思っています。
 
司会:同じ日本株のアクティブファンドでも組入銘柄を見るとそれぞれのカラーが出ているのが分かりますね!

一貫してぶれないファンドの運用方針

 

司会:それでは、ファンドの運用の特徴はいかがでしょうか?
 
部奈FM(黒潮):「本当に割安か」×「変化をしているか」、この2軸で運用を行っています。「本当に割安か」、これはROEを軸に考えており、ROEが上昇することでPBRが上昇するといった関係性を利用して投資をしています。ROEは自己資本をいかに効率的に使って利益に結びつけられているかを示す指標なので、ROEが高い会社は自己資本に対する時価総額、すなわちPBRが高くあるべきだと考えています。 そして、「変化をしているか」、これは約3,800社という企業が上場している中で、企業の変化を見逃さずタイミングよく見つける必要があります。過去の事例をもとに自社でAIを活用し、変化を見逃さない仕組みを作るとともに、その変化の気づきを確固たるものにするために経営者と対話をしています。経営者が変わらないと企業は変わりません。だからこそ最終的には経営者と対話して変化が期待できるかを判断しています。

 古賀FM(アクティブ元年):今、世の中では米国株インデックスファンドが注目を浴びていますが、日本企業もしっかり見極めて投資をすれば投資成果を得られるということを運用会社として示していこうという想いをもって、アクティブ元年を立ち上げました。先ほども申し上げた通り、株式投資は企業に投資をするものです。そして、企業は世の中の課題を解決して私たちの生活をより良くするために存在しています。すなわち、しっかり見極めて日本企業に投資をすることで、私たちの生活が良くなり、投資成果も得られるものと思っています。
こういった機会がある度に「日本企業は大丈夫ですか?」と聞かれます。約3,800の上場企業の中で仮に日本経済が厳しくなったとして1割しか成長できなくなったとしても約400の企業があります。企業の方と日々たくさん面談する中で、まだ伸びる企業はたくさんあると肌で感じます。そういった企業を見極めタイミングよく投資することで、投資成果は積み上げていけると思っています。
 
当ファンドは、4名のファンドマネージャーが担当業種を分担せずにそれぞれが投資判断を行うことで、投資アイディアの分散を図っています。その中で、「ちょっと先の未来において企業価値と市場評価が高まっている企業」に投資しています。株式投資で重要な時間軸は「今から未来」です。買った時ではなく、「今」という時間軸で企業価値や市場価値が高まる企業を選ぶことが重要だと感じています。
 
経営者と長期ビジョンの共有を行い、そのビジョンが経営者から社員に落とし込まれて腹落ちしているか、行動に繋がり成果を上げているかという経過を見る必要があるので、中長期の視点でまずは企業を絞ります。その上で、今は買いたい人が多いのか、売りたい人が多いのかという株式市場の中での評価を見極めます。
また、私たちは企業との対話を通して、企業がどうなりたいかを見極めています。数字の分析ももちろん行いますが、「事業環境」「ビジネスモデル」「成長戦略」の観点を繰り返し聞く中で、投資判断を行っています。

 (後編へ続く)
後編はこちら:https://note.smd-am.co.jp/n/n2867566a8804
 
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前編は、それぞれのファンドの基本情報を知り、違いを感じるパートになりました。
後編では、受益者の皆さまからよくいただく質問も盛り込んだテーマトークをお届けいたします。
後編もお楽しみに!

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