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「投資先企業の組入比率調整の基準は?」様々な質問にファンドマネージャーが答えます!

7/20(火)に「熟練ファンドマネージャーの視点~アクティブ元年・日本株ファンドの魅力~」セミナーを開催しました!今回はセミナー内での質疑応答の内容をお届けします!

講師
古賀 直樹(アクティブ元年・日本株ファンドの運用を担当するファンドマネージャー)
井上 武(投信直販事業の責任者)

――最近の企業取材で経営者やIR担当の方とお話しする際、どんな話題が多いですか。

古賀
今期、経営戦略としてどのようなことを考えているか、アフターコロナを見据えてどう変化に対応し、具体的に何をしていくのかという点が議論の対象になりやすいですね。ただ、コロナ禍の環境が長引いていて、なかなかアフターコロナとならず、厳しい状況が続いているという声が多いのも事実です。

――月次レポートや運用報告動画を見ると、投資先企業の組入比率に毎月大きく変化があるように見えます。企業を入れ替えたり、組入比率を調整する際の基準を教えてください。

古賀
「何%上がったら(又は下がったら)売却します」というような明確な基準は設けていません。あくまで現時点から、その企業のちょっと先の未来の企業価値を見極めることに注力し、株価上昇の余地がどれくらいあるのか、私たちの予想が外れて株価が下落するリスクはどうか等を考えながら、個別企業ごとに随時判断して組入比率を調整しています。

ある企業の株価が一定程度上昇した際には、更なる株価の上昇余地が見込めたとしても、ポートフォリオ全体のリスクを抑えるために段階的に売却をして組入比率を下げることもあります。また、常に企業のちょっと先の未来を考えながら組入企業を厳選しているわけですが、私たちの想定と異なる未来になりそうな場合には、すぐに全売却という判断を下すこともあります。

また最近組入企業数が増えてきているのは、今まで投資してきていた企業の株価が上昇したことに伴い、組入比率調整のため一部売却し、その際に生まれたキャッシュを活用して、新たな企業を買いにいったりしているということも理由として挙げられます。

――純資産総額が少ないですが、目標の規模やその達成時期はありますか?

井上
ファンドの目標の規模やその達成時期などは明確に定めてはいないのですが、希望を言えばもう少し純資産総額が増えてくれたら嬉しいなとは思っています。ただ、私たちは規模を追うことを第一に目指しているわけではありません。

もし規模を手っ取り早く大きくすることを目指すのであれば、このファンドを他の金融機関でもお取り扱いいただくという方法もありますが、そうではなく、私たちは当ファンドを直販専用ファンドとして長期で育てていくことにこだわっています。

直販では、お客さまが長期の資産形成を実現できるよう、ファンドの運用状況や正しい投資に関する情報をお届けしたりと、お客さまとの直接的なコミュニケーションを重視しています。

また、直販では積立投資による資産形成を推奨しており、実際に直販をご利用いただいている方の約7割が積立投資を実践されています。ですので、純資産総額も短期的に増やすよりは、積立投資の資金を中心にコツコツ積み上げていければと考えています。

古賀
ファンドマネージャーの立場からすると、ファンドは投資したら終わりということではなく、それが資産形成の始まりで、実際に投資を継続してもらうことで、私たちファンドマネージャーは運用ができますし、お客さまに投資成果をお返しできると考えています。

ですので、お客さまの投資とファンドマネージャーの運用が、両輪で回っていかないと投資信託の運用が成り立たず、これが私の運用の原点と思っています。直販を通じて投資家の皆さまと一緒にファンドを大きくしていきたいと考えています。

――純資産総額が少ないため理想のポートフォリオが組めないということはありますか?

古賀
そういったことはありません。確かに購入する際の単価が大きくて、このファンドには組入れにくい企業もありますが、それがファンドの運用の直接的な弊害になってはいません。多くの企業を取材してきている中で、投資できる企業も数多くありますので、ポートフォリオを構築する上で困っていることはないですね。

むしろ純資産総額が小さいからこそ投資できる企業もあります。流動性の観点から規模の大きなファンドではなかなか投資できないけど、当ファンドでは投資できるような魅力的な企業もあり、それが基準価額の上昇に貢献してくれているケースもあるので、ファンドの規模にあった運用はしっかりできているかなと思っています。

――オリンピックの開催がこのファンドに与える影響はありますか。

古賀
運用に関しては影響はあまりないと考えています。オリンピック開催前は、日本の経済が活況になる良いきっかけになってくれたら嬉しいなと思っていました。

ただ、感染拡大が続いている中で、無観客という形での実施となり、盛り上がるきっかけをなかなか作れなさそうという点や、感染拡大のリスク(海外からの変異株持込等)も言われているような状況ですので、現状はそういった期待はしにくいかなと思っています。

――積立投資の重要性はわかりますが、いつ始めるべきか、タイミングに困っています。

井上
積立投資はタイミングが関係ないというのがメリットだと考えています。投資の理想的な姿としては、安値で買って、高値で売るのが一番いい方法ですが、それができれば、世の中大金持ちばかりですよね。

積立投資の目的としては、コツコツ積み立てて、将来のための資産形成を行うということだと思います。積立なら価格が下がっても、量が多く買えるメリットがありますので、「いま株価高そうだからもう少し後にしたほうがいいかな」と思っている方も、気になっている方がいれば、是非早めにチャレンジしてみていただきたいです。

――ライバルに考えている国内株ファンドはありますか。

古賀
正直ないですね・・・。他社のファンドがどんな運用をしているのか、あまり細かくは見ていなくて、目の前の企業取材で精いっぱいというのが正直なところです。ただ、いいアクティブファンドは世の中にまだまだたくさんありますので、そういった方々とアクティブ運用を盛り上げていけたらいいなとは思っています。

井上
直販をされている運用会社のファンドは気になるところですが(笑)
ただ一番大事に考えているのは、企業価値を見極めて投資するアクティブファンドの楽しさを広めていくことですので、ライバルはインデックスファンドということにしておきたいなと思います!

平野投稿用

写真はセミナー終了後、ほっとした表情の講師陣です。
(左:井上、右:古賀)

アクティブ元年・日本株ファンドの詳細はコチラ
https://direct.smd-am.co.jp/fund/active/

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