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「アクティブ元年・日本株ファンド」運用報告会のQ&Aを大公開!《PART2》

 
3/6(水)に「アクティブ元年・日本株ファンド」運用報告会を実施しました!
 
今回はその中で、皆さまからいただいたご質問と当ファンドを運用するファンドマネージャー4名の回答内容を一部公開いたします。是非最後までご覧ください。
 
※以下、アクティブ元年・日本株ファンドを「アクティブ元年」、ファンドマネージャーを「FM」と表記します。
 

 Q.アクティブファンドは、インデックスファンドに勝てないとよく言われていますが、優良なアクティブファンドを選ぶ基準は、どのようなものかご教示をお願い致します。


>古賀FM
 
去年4月に金融庁からでたプログレスレポートにも触れられていたのですが、日本においては3年で48.5%、10年で33.3%のアクティブファンドがインデックスファンドの実績を上回ったとされています。こういった数値から、「アクティブファンドはインデックスファンドに勝てない」と言われるのかと。ただ、米国や欧州に比べると日本のアクティブファンドのこの実績は実は優秀で、アクティブファンドがインデックスファンドに勝つ確率が高いとされています。
 
優良なアクティブファンドを選ぶ基準についてですが、銘柄を選んで投資するアクティブファンドにおいては、結果的には銘柄選択が上手いか下手かということに尽きます。どういう基準で銘柄を選んでいるのか、どういったプロセスで選んでいるかを知ったうえで信頼できるかどうかが大事ですし、運用していく上で5年10年と長く続けていくことが重要なので運用者がどんな人かわかることも大事だと思っています。10年20年先は当ファンドでも運用者の入れ替えがあるかと思いますが、今後も今のように顔を出して運用していきたいと思っていますね。
 

Q.日本の長期金利が上がり、円高となった場合、日本株には逆風と思いますが、銘柄選定に影響などございますか?


>木田FM
 
外部環境変化に応じて、やはり銘柄選定の見直しは必要になると思います。初動でどういった判断をするか、途中でどう修正していくかは重要です。現状の150円前後のドル円レートは、業績予想に織り込み済で株価形成がされていると考えていますが、実際に為替や金利が変動した場合は、外需内需の観点で銘柄の見直しが必要です。具体的にはテクノロジー、半導体関連、電子部品関連、自動車関連など外需の部分の構成比をどうするかなどを検討します。また、金利上昇のメリットの観点での銘柄見直しもしますが、こちらは具体的には金融セクターが主な対象になります。金利上昇が継続的になってくると、グロース株のディスカウント要因にもつながる可能性があるため、グロース株全般の見直しもしなくてはいけなくなります。
このように様々な部分で見直しが必要となるので、それぞれの観点に着目して日々運用を行っています。
 

Q.アメリカ大統領がトランプ氏になったときの日本株への影響は?


>梅原FM
 
様々な論点がありますが、過去の事実として、2016年にトランプ大統領が当選した際は日本の株式市場はかなり上昇しました。ただ、2016年の大統領選の最中はトランプ大統領になった場合の不透明感が漂い、日米の株式市場はともに横ばいで推移していたので、そういった背景もあり当選後から上昇基調に推移したと思われます。
トランプ大統領になった場合、どういった政策を採るかも重要だとは思いますが、世界の経済情勢によって日本の株式市場も動くと思いますので、全体の状勢がどう動くかということの方が重要だと考えています。

Q.ファンドマネージャーが自身で持っている銘柄の選択基準を知りたいです。


>木田FM
 
私の場合は「成長性」と「割安さ」の観点でまず定点観測をします。これに加えて「変化」を見ます。定性的な変化は、マネジメントが変わる、M&Aをする、工場が変わるなどが挙げられます。定量的な変化は、業績が出てきた場面での大きな変化を見ています。こういった定量的な情報は市場にも知れ渡っているので、市場との認識ギャップがないかも見るようにしています。
我々が日々数多くの取材を行う意味は、こういった定性的・定量的な変化をあぶりだすこと、市場との認識ギャップがあるかどうかを確認できることだと考えています。ですので、取材の質と量にこだわって、日々精進している次第です。
 
>梅原FM
 
当ファンドの運用手法でもよくお話しているように、「ちょっと先の未来において企業価値・市場評価が高まっている企業」に投資をするようにしています。
中でも、成長率が高くてバリュエーションが低い、かつそれらがまだ市場に織り込まれていない企業を日々スクリーニングして探しています。昨今は半導体やAIが注目をされていてそういった業界も面白いのですが、出遅れていて割安に放置されている企業や半導体関連銘柄を買うために売られている企業もあると思うので、個人的にはそういった出遅れた企業の中から復活するのであろう企業を探すのがおもしろいと思っています。
株の格言でも「人の行く裏に道あり花の山」とあるように、個人の視点でも日々銘柄探しに奮闘しています。

Q.個人投資家が取得できる範囲の情報で、皆さんのようなパフォーマンスを出すことは可能だと思いますか?


>古賀FM
 
可能だと思います。先日雑誌の企画で、個人で資産を築いてきた個人投資家とお話をさせていただきました。ここ数年は企業HPにも投資家向けの情報が載っていますし、多くの企業が経営者のメッセージを直接発信しているので、そういった情報を一つ一つ確認していくことができる環境にあります。その中で、この会社がどう変わっていくのか、どうなりたいかを見ながら、これから成長していく会社を見つけることは十分可能だと思います。
一方で、パフォーマンスを積み上げるという意味では銘柄を持ち続けたり、いいタイミングで売買して入れ替えるというように都度投資判断が必要です。時間と労力をかけることが必要不可欠になります。こういった行動ができて、かつ楽しく投資を続けられる方は我々以上のパフォーマンスを出すことも可能だと思います。
 
>金子FM
 
古賀さん同様に私も可能だと思いますね。我々が普段、機関投資家ならではの情報を取得しているかというとそんなことでもなくて、日々取材をしていますがその中で得る情報も基本的には個人投資家の皆さまでもアクセスできる情報なので、「変化を捉える」ということは十分個人の方でもできるかと思います。
ただ、情報の取得した先で、その情報を処理する力が大事になります。我々も4名で運用していますが、どうしても1人では限界があります。最近はAIを活用し幅広くデータを見ることは可能ですが、そのような場合は定性的な情報を見落としがちになるので、そういった意味で労力はかなりかかると思います。

Q.個人の専業投資家としての人生を選択しなかったのは、なぜですか?また今後、そういう勝負をしたいとは考えたりはしますか?


>古賀FM
 
私自身は就職するタイミングで投資の世界を知ってファンドマネージャーを志したので、当時は個人投資家になるという選択肢はありませんでした。ただし、毎日毎日株式に関わって労力をかけるということは仕事だからできているのかなと思う部分は正直ありますね。自分のためにここまで労力をかけることはなかなか難しいですね。(笑)
 
>金子FM
 
個人としてパフォーマンスを出せるか出せないかというよりは、仕事としての楽しさを感じている部分が大きいですね。先ほど個人投資家でもアクセスできる情報量は変わらないという話をしましたが、とはいっても会社に属している機関投資家として企業の社長さんとお話をしたり、IPOのタイミングで機関投資家ならではの役割を果たせる場面もたくさんあります。そういった意味では、仕事の中で株式市場をより良くしていくことができるという点で会社員として味わえる醍醐味が大きいですね。個人としてパフォーマンスを出すことはできるかもしれませんが、人生をやり直すとしても今の会社に入社すると思います!
 

Q.長年の企業リサーチを通じて、企業理念や経営方針など企業に関わることについて、「これは昔から変わらないな」あるいは「これは随分変わったな」と実感されることがありましたらご紹介いただければ幸いです。


>梅原FM
 
変わらないなと思うのは、「企業は経営者によって変わる」という点です。やはり中長期で伸びている企業は良い経営者の存在があります。変わったなという点は、東証のガバナンス改革による変化です。今回の動きはPBR1倍割れ企業をターゲットにして積極的に働きかけ、東証が株価に対して影響が出る動きをし始めたというのが大きく、かつグローバルに積極的に発信していったのも今までの取り組みとは違って大きな影響がでてきたと感じています。
 
>金子FM
 
変わらないなと思うのは、梅原FMもおっしゃっている様に「伸びる企業はしっかり伸びる」という点です。
変わったなと思うのは、「企業の見せ方がだいぶ変わった」と感じています。最近は開示資料が充実していて、投資家フレンドリーになって見せ方が上手になってきているなと思います。企業のマーケットに対する姿勢が良くなってきていて、それが経営姿勢や経営方針にも表れているのだろうなと思います。
 

Q.半導体関連企業がけん引している日本株ですが、アクティブ元年のチームの皆様がこれから将来性のある投資分野はどういったところでしょうか?


>木田FM
 
今回の半導体企業のけん引は、安全保障や国策に絡んでいる部分なので、基本的には「国策には逆らうな」という風に考えています。また、防衛関連なども予算がつき需要として伸びていくのではと考えています。その他には、日本は課題先進国なので、少子高齢化、人手不足、環境問題などにいち早く手を打っており、これが国内のみならず海外に展開できるようになればおもしろいかなと思っています。
 
>古賀FM
 
木田FM同様に、日本は課題先進国なので、課題を解決するのに向かっている企業には注目しています。また、デフレ脱却に際してお金の使い方が変わってくるのではないかと思っています。DXなどに投資する動きも出てくると思いますし、日本は災害も多いので、インフラの部分で高速道路の建て替えや新幹線の整備、耐震整備をしていくという投資行動が起こるのかなとも思います。
 

アクティブ元年・日本株ファンド
ファンド詳細 ▶ https://direct.smd-am.co.jp/fund/active/
投資リスクと費用等(交付目論見書) ▶ https://www.smd-am.co.jp/fund/pdf/180509k.pdf

※上記は2024年3月6日現在のコメントであり、将来の市場環境や運用成果等を示唆・保証するものではありません。

「アクティブ元年・日本株ファンド」運用報告会Q&A PART1はこちら▼
https://note.smd-am.co.jp/n/n6e0f4b232166

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